原子力発電所周辺地域で、陸土、陸水、海水、海底堆積物(海底土)、農畜産物、水産物などの試料を定期的に採取し、その放射能の測定をしています。
試料中の極めて微量の放射性物質の濃度を測定するためには、大量の試料を採取し、試料に応じて灰化等の減容処理を行った後、いろいろな機器を使って測定しています。
環境試料の全ベータ放射能の測定では、低バックグラウンドガスフロー測定装置等により比較的少量の試料で迅速に試料の放射能レベルの比較や変動傾向を把握します。
また、環境試料中の核種濃度の分析では、ゲルマニウム半導体検出装置を用い、そのガンマ線を測定することにより同時に多くの放射性物質の分析を行うほか、液体シンチレーション測定装置により海水、陸水などの水に含まれるトリチウム濃度を測定しています。
なお、ガンマ線を放出しない放射性核種についても、それぞれのアルファ線またはベータ線を測定して分析します。